知ってるようで知らないシャンプーの事
ご自宅でするシャンプーと理美容室でするシャンプーは洗い方も使っている物も違いますよね。
最近でこそよく聞くようになった「泡であらう」これ本当に重要なんです。
擦ったから落ちると思われる汚れも、泡を放置するだけで汚れが浮き上がります。
大切なのは
- 予洗い
- しっかり泡立ててもみ洗い
- しっかりながす
この3点です。
どんなシャンプー材を使おうが、どんなに良い育毛剤を使おうが上記3点を守れていないと効果を実感できません。
理美容室と自宅のシャンプーの違い
まずは大前提として、市販のものも含めてどこに効果を求めているか?を知る事です。
大きく分けて2つ。パッケージや、メーカーのキャッチコピー等を見るとわかりやすいです
- 髪の毛に着目している
- 頭皮の着目している
地肌を気にしている人が「キューティクル補修成分配合」のものを購入しても目的は果たせません。
理美容室のシャンプー材は市販されているシャンプー材と内容成分や有効成分の分量が大きく違います。市販のものは0.01%でも配合されていれば『〜配合!!』と謳っています。しかし、よく見てほしいのは裏面の内容成分の欄です。「〜配合」と書かれている成分が、内容成分の上段、中段、下段のどこに書かれているかによって配合されている分量が異なります。
化粧品は薬機法にて全成分表示が義務付けられています。また配合量の多い順に記載も求められています。これにより上段ほど内容成分の多く、下段ほど少量になるという事です。
ただし、ここで盲点があります。なんと0.1%以下は順不同で記載できるという事です。
購入の目安として効果効能を謳っている成分が中段付近に記載されていれば多く含まれているのかな?くらいに捉えていいと思います。ただし目的の成分が上段に近づくほど配合分量が多くなることになるので高額になることは知っておかなければなりません。
理美容室専売で売っているシャンプーが高額なのは、各メーカーが理美容室専売品として独自の研究を重ね、目的によって配合量の違いを作り出しているのからです。
そのシャンプーの洗い方あってますか?

自宅でシャンプーする際、気をつけていることはありますか?
お客様に聞くと大半の方の回答は「さっと濡らして、シャンプーいっぱい取って流す」となっています。また、「気持ちいいから爪を立ててゴシゴシしています」とも回答もありました。
一つずつ説明します。
最初の濯ぎ(予洗い→よあらい)
シャンプーの大前提は「最初の濯ぎをしっかりすること」です。良く濯ぐことで汚れの約80%は落ちるとされています。髪の毛についている汚れの大半は埃です。掃除でも埃は掃除機で落ちるけど濡れ拭きをすることでより良く取れます。濡れ拭きを優先すると埃が固まって思ったように取れません。
シャンプーに置き換えると、最初の濯ぎをしっかりしないと髪の毛の埃が取りきれないのにシャンプーを使っても使用量が増えるだけです。しかも、髪の毛の表面にはクーティクルという膜が覆っています。キューティクルは濡れると膨張(ひらく)ので、絡まった毛の状態でシャンプー材によって無理やりキューティクルを開かされてしまってはダメージを自ら与えているものです。これらはパーマ、カラーのモチにも大きく影響します。
目安は髪だけではなく頭皮までしっかり濡れるまで濯ぐことです。理美容室でもやっていますよね。
シャンプー使いすぎてない?
ご自分のシャンプーの量を気にしたことありますか?ショートなのに2回も3回もプッシュしていませんか?
1回で充分です。なんなら7分目まで押したら終了でもいいくらいです。
よく濯がれている状態から手のひらで広げてから全体に馴染ませて、指を熊手のようにして泡立て始めてみてください。簡単に泡立ちます。もし泡立ちが悪いようなら簡単に済ませて1回目は潔く流して、2回目にまた7分目のシャンプー材であわ立ててみてください。驚くほど泡立ちます。
経済的にも有効です。
シャンプーとはシャンプー材の多さで泡立てるのではなく、よく濯がれている状態で適量を塗布して泡立てることから始まるのです。
ひょっとして肩に落ちているフケのようなものは白いカスは使いすぎて洗い漏れたシャンプーの残りかすかもしれません。
洗う時に爪を立てる?
泡立ったらどう洗います?
正しくは「指の腹でマッサージするように」なのですが、人にやってもらうと気持ちいいのですが自分でやると気持ちいいどころか上げている腕が疲れてしまって適当に流したりします。惜しいですね。もったいない・・・
爪を立てて洗っている方。注意が必要です。気持ち良いのはわかります。でも、ご自分の顔、腕などに爪を立てて引っ掻いてみてください。赤く爪痕が残ってピリピリと痛いですよね?頭皮も同じです。なんなら顔などの皮膚よりも強く引っ掻いたりする方もいます。頭皮は傷だらけです。
傷がつくことで、ばい菌の侵入経路となり炎症が起きやすくなりますし(炎症が起きることで熱を持ったり痒みが出たりします)、刺激を与え続けることにより脱毛を引き起こす原因をにもなったりします。
正しい洗い方に徐々にでも良いので変更してください。
シャンプー材の役目は濯ぎ(予洗い)で落としきれなかった汚れ(主に皮脂)を泡の力で優しく洗い流すことなのです。
ここで表題の泡についての豆知識です。
実はゴシゴシ洗わなくても泡の力で汚れは落ちるのです。
化粧品メーカーの「花王」さんが興味深い研究をされています。
その名も「泡で汚れは落とせない?」です。興味ある方は是非覗いてください。
界面活性剤という成分を使って汚れを落とすこと。その効果を最大限発揮するには水分と空気を含ませる事だと記載されています。
泡を持続させるために、適切な水分(濯ぎ)溶剤(シャンプー材)空気(指を熊手のように開いて指の腹で洗う)が実証されたわけです。
しっかり泡だったら流さずに、顔を洗ったり、体を洗ったりして5分くらい放っておきましょう。泡が勝手に毛穴の中まで浸透して汚れを浮き上がらせてくれます。洗い流すと(特に初回は)べっとりした泡が流れてくるはずです。
週に1回でもこの作業をするだけで頭皮の状態は格段に良くなります。
最後の流し(すすぎ洗い)
実は最後の流しも重要です。
さっと流す程度では頭皮、髪の毛にシャンプー材が残ってしまっている可能性があります。残ったシャンプー材は頭皮の場合、膜として残ってしまう可能性があり、炎症、かぶれ、痒み、脱毛を引き起こす原因になってしまいます。また、髪の毛の場合はキューティクル上に皮膜を作ることによりカラー、パーマが思うようにいかない原因を引き起こしたり、キューティクルが剥がれてしまう原因になったりします。
目安としては、頭皮を指の腹で揉みなあらいしながら毛先に向かって指を抜いていく要領で、髪の毛がキシキシ、キュッキュするくらいまで流すことです。
「せっかくのシャンプーの効果が勿体無い」なんて言わないでください。残ったシャンプー材をそのまま放っておく方が今後の髪の毛、頭皮ために良くないです。
拭き上げにも大切なことが。
お風呂上がり。ゴシゴシ拭いてません?
それアウトです。
特にロングの方はお風呂場で良く水分を落としてからタオルは使って下さい。
ゴシゴシするのではなく、タオルに水分を含ませる感じで毛を包み込むようにして水分をとってから、頭皮の水分をとって下さい。
美容室でも間違っている方がいますが、タオルで包んだ髪の毛を「パンッ!パンッ!!パンッ!!!!!」ってやってる人います。大外れです。キューティクルのことをもう少し考えましょう。
先ほども書きましたが、キューティクルは濡れると開きます。開いた状態で擦ったり叩いたりすれば当然傷付きます。さらに良く水分も取れていないのにドライヤーで乾かせば、時間がかかるのは当然ですが、開いたキューティクル同士で傷つけあってしまいます。
髪の長い方は特にですが、風呂場で良く水気を切る、タオルに水分を含ませるように優しく包むように拭く。
最後は・・・タオルターバンです。
ターバンすることでタオルにより水分が染み込みます。ターバンしている間にお顔の手入れやリラックスタイムを設けて、それからドライヤーでも遅くはありません。
ドライヤーも注意が必要
ドライヤーにも順番があるのはご存じですか?
根本(頭皮付近)→中間→毛先が原則です。
理美容室でドライヤーかける時を思い出して下さい。毛先から乾かすプロはいないはずです。
頭皮付近(正確には後頭部の乾きにくいところ)から毛を持ち上げて頭皮に風がいくように乾かし、頭皮が乾いてきたなら、中間部分の毛を乾かします。中間部分が乾いてくると毛先もほとんど乾いています。
なぜ毛先から乾かさないかというと、毛先はもともと長い年月によりダメージを受けているので乾きやすい、中間毛先が乾いていると地肌が湿っていても乾いていると勘違いしてしまう、毛先を乾かしすぎるとオーバードライと言ってダメージを生みやすい状態になり、ひどくなるとキューティクルに損傷が出て思わぬところでハネたり、枝毛になったりします。
また、地肌が乾いていない状態を繰り返すとバイ菌が溜まりやすくなったり、最悪抜け毛の原因になったりもします。
カビが生える条件はなんとなくご存じですよね?あんな感じです。ぬれたまま放っている方はいないと思いますが、ドライヤーを使うにもコツがあるということは覚えておいて下さい。
まとめ
- 予洗いで汚れの80%は落ちる。頭皮、髪の毛が濡れるまでしっかり!!
- シャンプーの量はできるだけ少なくして、指の腹で空気を含むように泡立て。
- 力で洗わず、泡の力で汚れを落とす。週に1回くらいはしっかり泡立てた後に5分くらい置く。
- 最後の濯ぎでしっかり流し切る
- タオルはゴシゴシせず優しく包むように
- ドライヤーは根本から毛先へ
農家さんが「良い野菜は土壌から」とおっしゃいます。理美容師に置き換えると、良い野菜→健康な髪の毛、土壌→頭皮です。
土壌が整っていないのに肥料は意味がありません。同様に頭皮が健康でないと養毛剤や育毛剤に効果は望めません。
目に見える効果が現れるまでには時間がかかるものです。今からでも遅くはありません。
シャンプーひとつとっても理美容師はこだわって仕事しています。
ご自宅でも「そういえば?」と思い出して実行していたきますと、髪の毛と良いお付き合いができると思います。
参考までに。

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